2日目
風は相変わらず吹いていましたが、昨日ほど強い風ではありません。5:00前に起床し、カメラを持って外に出ます。
ご来光は山にさえぎられて見ることはできませんが、トムラウシ方面がほんのりよかったです。
王冠のような山がトムラウシ
あの強風の中テン泊者がいたんですね…
白雲岳避難小屋
トムラウシ
白雲岳避難小屋5:50~(40)~高根ヶ原分岐6:30~(2:30)~忠別岳9:00~(3:20)~化雲岳12:20~(2:40)~南沼キャンプ指定地15:00
計 9時間10分
予定より50分遅れの5:50スタート。朝食は小屋では食べず、道中で食べることにしました。
眺めの良い登山道を歩きます。視界がよく大雪山を堪能します。出発するころには低い雲が取れていました。
しかし、視界がよいから良いものの、ガスっていたら迷うだろうなーという想像をしながら歩きます。有名な山なのに誘導が不明瞭な箇所がありますので踏み跡をたどります。
今回登れなかった白雲岳
だそうです。高根ヶ原分岐
北海道のハイマツはやっぱり太いです。
紅葉が始まりつつあります。
後ろを振り返ると白雲岳方面は雲で覆われていました。
次の難関、忠別岳が見えてきました。大したことない山に見えますが、足が重くなかなか足が上がりません。小屋ではあまり寝られなかったので、体調は万全ではありません。
忠別岳最後の上り
山頂
山頂からの風景
五色岳に着くころにはかなり足が疲労していました。
五色岳から化雲岳までは木道がメインになります。経験上、木道では基本的に急登はないのでほっと一安心です。
いえ、やっぱり安心できません。ヒグマが掘ったと思しき跡
木道でヒグマが用を足したと思しき痕跡
ちなみにヒグマ対策は熊鈴とナタの2種類。ナタはヒグマとバトルすることになった際の最終手段として携行しました。
池塘がきれいです。太陽が出ていればもっと気分がよいのですが。でも風が弱まるとなんだかわくわくしました。念願の大雪山系を100%楽しんでいる感じがして嬉しかったのだと思います。そんな瞬間が数回ありました。
化雲岳の上り
もうすぐ化雲岳山頂というところ、目の前を小動物が横切りました。ヒグマ警戒中だったのでびっくりしました。リスかなと思いましたが、なんとナキウサギでした。今回はナッキーを撮るためにズームレンズを担いだのでうれしい限りです。
12:20 山頂。ここまでくれば幕営地までもうすぐそこです。
山頂では強風が吹いていました。↑写真の大岩で風を除けながらパンをかじります。腹ごしらえをして化雲岳を下ります。下ると神の領域になります。
「神遊びの庭」と言われる場所 ↓
白飛びしていますが、2019年シーズンのヒサゴ沼避難小屋は改修中でテン場ともに宿泊不可でした。
着々とロックガーデンに向かいます。
ロックガーデン突入
ロックガーデンを抜けると、南沼キャンプ指定地まであと少しです。
15:00 テン場が見えました。風強く結構過酷な山行でしたので、ほっとしました。
昨日雨が降ったにもかかわらず、水場は涸れていました。幕営しようとしますが風が強くなかなかうまくいきません。テントにポールを通して立体化したときに強風にあおられ、テントが飛んでいきました。慌てて超ダッシュで取り戻しに行きます。こんなところでテントを失ったらシャレになりません。
テントは風のあおりを受けて20メートルほど転がり飛んでいきましたが、風が弱まって勢いを失い、そこらの草むらで止まりました。なんとか無事回収しました。でもその際、テント固定ロープのガイドが2本無くなりました。必ずそこら辺にあるに違いないと信じ、必死で探します。この強風でテントが固定できないと不安です。
20分ほど探してなんとか2本とも回収しました。疲れた。
テントを立体化したときにすぐテント内にザックを入れて重しにすれば飛んでいかなかったのに…こんな初歩的なことを忘れていました。
ともあれ、強風の中なんとか設営完了。やれやれです。
トムラウシ山頂へは幕営地から30分で行けますが、明らかにガスっているので登りません。
ちょっと体を休めた後、食事の準備をします。ライターがないのでガスバーナーの着火装置で頑張ります。10回ぐらいカチカチしたら着火しました。この火種を消さないよう、調理が終わっても消さずに最後の最後まで弱火でつけ続けました。テント内で酸素不足にならないよう換気に注意しながら。
19時ごろ、雨が降ってきました。うんざりです。この雨はしっかりと降り、22時ごろにぱたっと止みました。
③につづく